春の日帰り岡山旅行へ(でも天気はあいにく下り坂)
奥様が岡山県立美術館で開催している「Hello Kitty展-わたしが変わるとキティも変わる-」に行きたいと、朝早い特急やくもに乗車して行って来ました。
往復の移動時間は8時間(車も込み)、岡山での滞在時間は4時間、いつもながらの弾丸日帰り旅行です。
奥様がキティとたわむれている間、私はどこに行こうかな、まだ岡山城も後楽園も観光したことがなく悩みます。他の美術館・博物館も近くにコンパクトにまとまっています。限られた時間内で吟味を重ね、目的地は「夢二郷土美術館」にしました。
決めてはあの有名デザイナー

岡山県出身の竹久夢二。彼の肉筆画を多数所蔵しているのが夢二郷土美術館(本館)です。外観はレンガ調で屋根の上の風見鶏が目を引く可愛らしい建物です。後楽園のそば、蓬莱橋を渡ると目の前です。


美術館本館の離れに建つのが「art cafe 夢二」です。第六展示室とミュージアムショップとカフェが一つの建物に入っています。2017年にリニューアルされましたが、それを担った方こそがあの水戸岡鋭治さん(岡山出身)です。ご存知ない方はBS日テレで放送している「友近・礼二の妄想トレイン」をご覧ください(頻繁にお名前が登場します)。
水戸岡鋭治さんはインダストリアルデザイナーですが、数々の電車のデザインを手がけられ、現在の観光列車のブームを作り出したすごい人です。
その方が建築リニューアルのデザインをしたのだから、行かない理由はありません。(奥様は最近鉄道ファンになりつつある)我々はそれぞれの展覧会を見る前に、まずは早めのランチを「art cafe 夢二」で食べることにしました。
これがカフェ店内です。

午前11時、まだ昼食には早いこともあり店内にはお客さんが少なく写真を撮る、そして撮る。
店内には「夢二文庫」というコーナーがあり、竹久夢二が出版してきた貴重な初版本があったり、水戸岡鋭治さんに関する本もあります。「ななつ星in九州」は日本で最初とも言われる観光列車で、水戸岡鋭治さんのデザインのもと2013年に走り始めました。その内装を彷彿とさせる店内の装飾、しかし壁紙や椅子の座面などには夢二の絵柄を使っていたりします。




そんな素敵な空間の中で、私はハッシュッドビーフを、奥様はミネストローネを頂きました。岡山県ブランド牛「千屋牛」が入っていて、また三種のピクルスがよく合いました。



お土産にはクリアファイル(夢二の「アマリリス」と水戸岡鋭治さんがデザインした列車とのコラボ)、ブックカバーを購入しました。
閑話休題~水戸岡鋭治さんと山陰
どこまで引っ張るんだと言われそうですが、もう一つ。山陰地方では鳥取県八頭町から若桜町を走る若桜鉄道に水戸岡鋭治さんがデザインした車両が走っています。
さらに今年の2月に嬉しいニュースが、11月から導入される一畑電車の豪華新型車両のデザインを水戸岡鋭治さんが務めると発表されました。しかも観光列車としての扱いではなく、通勤通学でも乗れる通常料金の車両ということです。乗客数の減少が大きな問題となっている地方の鉄道事情には嬉しいトピックスです。
「夢二と歌舞伎」と言われても

それでは美術館に向かいましょう。夢二郷土美術館ではテーマを変えて年4回の企画展が開催されています。今回は「夢二と歌舞伎」です。
チラシに書いてある紹介を一部引用します。
夢二は、幼少期を過ごしたふるさと岡山の地で芝居に親しみ、義理人情を軸とする物語や、役者の表情や所作、衣装、化粧といった舞台芸術特有の美に強く魅了されました。歌舞伎の演目や登場人物を主題とする数多くの作品には、舞台上の一瞬の感情や余韻が見事に盛り込まれています。また、浮世絵の役者絵も丹念に研究し、過去の表現を踏まえながら独自の造形へと発展させていった点も注目されます。ーチラシより引用ー
実を言いますと、竹久夢二も歌舞伎も語れるほどの知識や鑑賞歴はありません。しかし、初めてたくさんの夢二作品を見たので、その印象を書きます。夢二式美人というフレーズからどうしても人物の顔や表情ばかりを追っていました。肉筆画もあり、もっと細部もじっくり見ようと背景や着物の柄や小道具などにも注目しました。
それにしても体が細いわりに小顔で、およそリアルな人物像ではないよな、と思っていたのですが、あまり違和感を感じません。不思議だ、何でだろうとさらに見ていると、体形は細長いのに重心がしっかりのっているからだと気づきました。踏み出した右足や座っている体のひねり具合、手で何かを支える動作などがちゃんと伝わってきます。生意気ですが、夢二は顔だけじゃなかったと痛感しました。

黑の助に会いたかった
最後に猫の話題です。夢二は多くの猫を描いていますが、『黒船屋』で描かれている黒猫は有名ですね。


なんとこの美術館には「お庭番頭 黑の助」という黒猫がいるのです。しかし、今日は有給消化だったのかお休みでした。黑の助の部屋の近くに、ここでしか買えない猫スタンプガチャがあったので、受付で両替してもらってまで回しました。

黑の助はInstagramもやっているようで、そちらも見てみてください。

夢二郷土美術館
岡山県岡山市中区浜2丁目1-32
黑の助Instagram


