今回は1月下旬の参拝(すでに時期遅しですが…)初詣をかねてのお参りに行ってきた様子と一畑薬師についてご紹介します。
一畑薬師までの道のりと今回参拝した理由
目のお薬師さんで有名な一畑薬師(正式には一畑寺)は一畑山を登ったところにあります。
現在は車で向かう人が多いでしょうが、右に左にカーブをクネクネと山道を登ります。
混雑しない日にしか行ったことないので、何かしら行事のある日は人や車が行き交うのでしょう。
昔は一畑電鉄の一畑駅という最寄り駅がありました。
しかし、戦時中の物資提供のためレールが撤去されて、その駅は廃止となってしまいました。
つい数年前までは観光地として有名だからとか、パワースポットになっているからとか、なんかフワフワした気持ちでどこに行くかを決めていました。
正解・不正解のある話しではないので、それはそれで間違ってはいないのでしょうが、
合掌してお願いごとをするわけですからやはり相手のことをもっと知っておくべきだろうと思うようになりました。
神様・仏様にも専門や得意分野があるので、自分のお願いごとを深く聞いてもらえる方のところに行くべきでしょう。
私も40代半ばを過ぎて、健康診断でも気になる数値が出たり、自分が気付いてないだけで不調を来しているところが出てきました。
それでどなたにお願いすればいいのか調べて、ここは薬師如来にお話を聞いて頂こうと思ったのが一畑薬師へ向かった理由でした。
初詣とは違う呼び方の行事『修正会(しゅしょうえ)』
お寺には初詣とは違う呼び方の行事があるようです。
一畑薬師は「目のお薬師さま」で有名ですが、お守り「眼身守」を買ったときの包装袋に行事案内が書いてありした。
そこに「1月元旦~三日 修正会」と記されています。
修正会?しゅうせいかい?
調べると、「しゅしょうえ」と読むことが分かりました。一般常識でしょうか(;゚ロ゚)
参考:一畑薬師HP 年間行事
こちらには毎年1月1日0時30分~1時30分、除夜の鐘が終わるとともに薬師本堂にて、一年の無事と皆様の健康とご多幸を祈願するとあります。
修正というのは、前年の悪を正し、新年の吉祥を修める特別祈願と説明されています。
なるほど、手を合わせて今年のお願いごとをするばかりではなく、ちゃんと去年の自分とも向き合わなければならないのですね。
参考:臨済禅・黄檗禅・公式サイト 臨黄ネットより年中行事
なお、宗派によっては元日から七日まで修正会を行うところもありました。
薬師御真言「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」
境内の至るところに一畑薬師如来のご真言が案内されています。
「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」
説明によると、このご真言は「いつわりのない真実の言葉」で、伝統的にその意味は詮索しないということです。
ご真言は音が重要で、知識や理屈に執着しないためとあります。
小声で口にしてみると、なんかどっかで似たような言葉を聞いた気がする。
そうだ、昨年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で話題になった「オンベレブンビンバ」とか「おんたらくそわか」。
正式には「おん ばざらあらたんのう おんたらく そわか」のようです。
目のお薬師さんならでは!『めがね供養祭』
神社仏閣では古札や古守だけでなく、長年愛用したものを供養してくれます。
一畑薬師でも様々な供養祭をしていますが、その中でも特徴的なのは「めがね供養祭」です。
さすが、目のお薬師さん。
壊れて使えなくなったメガネを、きれいさっぱり不燃物ゴミと一緒にはなかなか捨てづらい経験はメガネ族の自分もよく分かります。
何年も自らの一部として、毎日付き添った相棒です。彼・彼女がいなくては、日常生活はままなりません。
モノに何かが宿っていると感じるのは、とても個人的な感情ですが、大切にしたい心持ちだと思います。
また、供養されたメガネのうちでまだ使えるものは洗浄して、インドの方々へお渡しするという取り組みをお寺ではされています。
一畑薬師と言えば・・・目玉の親父の銅像もあちらこちらに設置されていた
水木しげるさんの家にお手伝いに来ていた「影山ふさ」さん。一畑薬師を熱心に進行する「拝み手」の妻でした。この地方では神仏を拝む人を「のんのんさん」というそうで、そこからふささんが「のんのんばあ」と呼ばれたそう。
水木先生も4歳の時、ふささんに連れられて一畑薬師へお参りし、妖怪やお化けの世界を聞かせていたそうです。
詳しくは、下記の画像「のんのんばあ」と一畑薬師の由来の看板をご覧ください。
その縁があり、目玉の親父がたくさんいらっしゃるのですね。
というか、鬼太郎の目玉の親父のアイディアが生まれたのも目の神様のこちらに参拝してなかったら違う話になってたのかも・・・と考えると「お~すごいな」と感じますね。
かわいい手編みの帽子やマフラーなどかけたお地蔵さんが印象的だった
境内敷地内にはたくさんのお地蔵様がいらっしゃいました。
皆様、手編みの帽子やマフラーなどをお召しになられていて、それがとっても素敵にみえました。
それぞれ様々な色の場所もあれば、皆さん揃って同じ色の箇所もありお参りと一緒にほっこりする気持ちにもなれました。
お賽銭はPayPayが利用できる
お参りのお賽銭にはPayPayでもできます。
天気が良ければ大山も見ることができます
この日は曇りだった為うっすら見える程度でした。
晴れてるととってもきれいにみえるんだろうなあ~と。
一畑まんじゅうも参拝の帰りにおすすめ!
参拝の帰り際、ほかほか!出来立てのお饅頭を販売しているお店がありました。
『一』のマークが特徴的な一畑まんじゅう。
私はヨモギ味を食べました。
一口サイズのかわいいお饅頭ですので、お土産にもぴったりですね。
おわりに
一畑薬師は臨済宗のお寺ということで、坐禅や写経の体験も行えます。
公式ホームページでスケジュールが更新されています。
私はまだそのような経験をしたことがないので、とても興味があります。
坐禅においても、週末坐禅会・朝がゆ坐禅会・一泊坐禅会などプログラムが分かれています。
初心者から上級者まで選べるのもうれしいですね。
病院に例えるのも変ですが、かかりつけ医のようなご近所の神社仏閣に、少し離れた専門的な検査設備の整った総合病院的な神社仏閣。
過去と現在の自らの行いを省みつつ、ちょっとだけお願いごとも聞いてもらうというような距離感の神様・仏様を見つけて、
長く付き合っていける関係性をつくっていければいいなと思ったりしています。
一畑薬師(総本山一畑寺)
島根県出雲市小境町 803番地
TEL 0853-67-0111