みなさん、こんにちは。
本日は島根県立美術館で開催中(~2021/5/24)の「生誕100年 回顧展 石本正」展のレポートをお送りします。
島根県立美術館とはしばしのお別れ。
実は島根県立美術館は2021年5月24日をもって、約1年間の休館に入ります(ロビー天井の耐震改修及び空調・照明等設備工事のため)。
そんなわけで休館前の最後の展覧会となるのが「生誕100年 回顧展 石本正」展となりました。
リストランテ「ヴェッキオロッソ」も閉店します。
長年、島根県立美術館を訪れてきたアートファンの舌を支えてくれていたリストランテ「ヴェッキオロッソ」も島根県立美術館の休館の日をもって、閉店されることが決定しています。
多分美術館に来るのは最後…とのことで、パスタランチをいただきました。
大きめのしじみが盛りだくさんで、ニンニクと唐辛子の味付けに大葉のアクセントが効いていて、あっという間に食べ終わりました。
宍道湖がたくさん採れる島根ならではの美味しいパスタでした。
こちらも定番人気のパスタ「鶏肉のトマト煮込みソース」
骨付きの鶏肉がまるごとゴロっと入っていて美味しそうでした。(奥さんが食べていました)
メインイベント 石本正 展へ~浜田市立石正美術館にもぜひ!
島根県浜田市三隅町が出身の日本画家、石本正(1920~2015)の生誕100年を記念して開催される大規模な回顧展です。
画業として活躍していたのは主に京都でしたが、2001年4月に浜田市立石正美術館が開館されると定期的に帰省されていたようです。
同館には95歳で亡くなられた画家人生で制作された約14000点もの作品が保管されています。
なお、現在は島根県立美術館の回顧展と合わせて、企画展「-石本正の視点 -描かれた肌」が2021年3月23日(火)~6月27日(日)の期間で開催中です。
※2館のコラボ企画(スタンプラリー)も実施
生誕100年展限定絵柄の石州和紙ひとこと箋がもらえる企画です。
開催期間がそれぞれ異なる企画展なので、プレゼントお渡し期日も違います。
詳しくはそれぞれの美術館のホームページをご確認ください。
コラボ企画など詳しくは下記のページをご覧ください。
コラボ企画など詳しくは下記のページをご覧ください。
石本正という日本画家。
石本正はチラシのメインビジュアルでも使われている舞妓をモチーフにした作品が有名ですが、回顧展では画業の年代ごとに紹介されていて、影響を受けたとされるピカソやセザンヌを彷彿とさせる作品もありました。
また、永遠の憧れの存在であったボッティチェリにオマージュを捧げるかのような構図で書かれた作品も展示されています。
ボッティチェリは「ヴィーナスの誕生」や「プリマベーラ(春)」などの名作を描いていますが、巨匠に敬意を示しつつ、自分なりにその高みに到達しようと挑戦し、その上で自身の舞妓というモチーフと重ねながら描いていたのだと思うと、ただキレイな絵だなぁと思わせる以上の秘められた熱量を感じました。
石本正には孤高の画家というイメージを持っていましたが、画壇の王道とされる展覧会でもしっかりと賞を取り評価を得ています。
また指導者として後進の若い画家や美大生たちを積極的に本場ヨーロッパの壁画(フラスコ画など)や教会建築などを体験してもらう旅行を企画したり、自分の世界に没頭するだけでなく、しっかりと日本画の未来を見据えた行動もされていたことを知りました。
個人的には川端康成と親交があったというエピソードも気になりました。
図録を買ったので、自宅でゆっくりと石本正の世界観に浸りつつ、彼と交流のあった画家の作品も見てみたいと思います。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
◆「生誕100年 回顧展 石本正」巡回情報
松江市(島根) 島根県立美術館 2021年4月2日(金)~5月24日(月)
愛知県 一宮市三岸節子記念美術館 2021年9月11日(土)~10月24日(日)
静岡県 浜松市秋野不矩美術館 2021年10月30日(土)~12月19日(日)
浜田市(島根)浜田市立石正美術館 2022年1月25日(火)~4月10日(日)
しまね暮らし「しまねの美術担当」
アートブロガーの町平亮(マチ ヘイスケ)です。
30代後半から美術にはまり中。
普段はnoteで記事を書いています。
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町平亮(マチ ヘイスケ)@アートブロガー